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日本ユニコムこのレポートは平成22年2月3日(火)に、株式新聞に掲載されたものです。
今年も継続する金融相場 ~カギ握る米国の出口戦略
日本ユニコム 調査部 菊川弘之
NY原油は、米北東部での気温低下や、イラン軍がイラク領域に侵入したとの報、ロシアによるベラルーシ向け原油供給停止などを受けて、ファンドの買い増加と共に年初に83ドル台まで続伸した。ただし、寒波の緩和や、中国の金融引き締め、弱気の在庫統計などを嫌気して1月高値を起点とした下降トレンド入りとなっている。さらに、原油との相関の高いユーロがギリシャ財政問題を背景に売り圧力が強まったことや、オバマ大統領の金融機関に対する規制強化案などから、リスク資産全般に収縮・ポジション解消となっていることも上値抑制要因だ。昨年に引き続き、需給よりもマネーの動きが左右する金融相場の側面が強い展開が継続している。
金融相場の鍵を握る米国の出口戦略の行方が、2010年の原油市場にとっても大きなポイントだが、出口戦略が成功となり、過剰な資金供給が解消され、順調な景気回復と共に金利が徐々に上がってゆく(良い金利上昇)なら、金利がつかない金(商品・原油)は売られるだろう。ただし、今年は中間選挙があることから、出口戦略に向けた舵取りの困難さ(政治圧力)が予想され、基軸通貨としての信認低下、米財財政赤字の拡大継続、米商業用不動産に関する債務不履行、中小銀行の破綻懸念、「PIGS」問題などから、ドル安・金の堅調が続くと仮定するなら、原油市場の下値も限定的と見る。
足元の需給の緩んだ状況は続きそうだが、リスク収縮の動きが一段落した後は、過剰流動性相場が継続する限り、過去の季節傾向のように年初(1~3月)に安値を付けた後は、夏に向けて下値を切り上げるシーズナルパターンを辿るのではないか。中期的な代替エネルギーシフトの為にも、ある程度の高値水準は急激でなければ容認されると見る。
先週に続き今週も、米国で重要指標・イベントが相次ぐが、中でも雇用統計が注目ポイント。前回の雇用統計発表以来、米国では市場予想を下回る経済指標が相次ぎ、中国の引締め策などと相まって米中長期金利低下とドル円の下落、商品市況や資源国通貨などリスク資産の調整に繋がっている。1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、ホーニグ委員が反対票を投じたことから米中長期金利が反発基調となっているが、雇用統計を受けてこの基調が継続するか否かに注目したい。

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