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商品別基礎知識【軽油】

軽油の基礎知識

  1. 商品特性

    軽油はディーゼル燃料またはガスオイルと呼ばれ、大部分がディーゼルエンジンの燃料として消費されます。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと違い、点火プラグを用いない圧縮着火方式を使用しているため、自然発火しやすい(セタン価が高い)燃料が必要になります。そのため、石油系燃料の中で最もセタン価の高いものの一つである軽油が用いられています。また、ディーゼルエンジンの燃料には、潤滑作用に適した粘度があることや、不純物を含まないことが必要なことも軽油が使われている要因として挙げられます。

    東京工業品取引所で標準品として指定されているのは、日本工業規格(JIS)のK2204で、なおかつ硫黄分が10ppm以下という条件も付加されたものです。さらに、軽油のJIS規格では、主に流動点(低温によって軽油が固まったような状態になる温度)の違いにより、特1号、1号、2号、3号、特3号の5種類に分類され、地域や季節によって使い分けられているため、標準品は限月によって異なってきます。

  2. 需要

    軽油はガソリンと同様に自動車・トラックの燃料として大部分が使われていますが、大口需要家の比率が高いのが特徴です。また季節によって使用される種類が異なっており、夏季では特1号、冬季や寒冷地では3号、特3号が使われます。

    軽油の需要量は灯油ほどの季節変動はありませんが、お歳暮の時期や引越しシーズンに比較的需要が増加する傾向があります。

    近年では、貨物輸送の減少や、ガソリン価格の下落、ディーゼル排気ガス規制などの影響を受けて、ディーゼル車の保有台数は減少傾向にあるため、軽油の需要も減少が続いています。

  3. 供給 日本の製油所

    軽油はガソリンと同様に自動車・トラックの燃料として大部分が使われていますが、ディーゼルエンジンがバスやトラックなどの大型車に使用されているため、大口需要家に対する販売比率が高い点がガソリンと異なっています。そのため、元売業者(軽油を製造、輸入、販売しており、総務大臣の指定を受けた事業者)や大手特約店が、バス会社やトラック会社のタンクに直接納入するインタンク販売の比率が高くなっています。また、軽油専門のSS(フリート)があり、長距離トラックなどをターゲットとしています。もちろん一般のSSでも個人客向けに販売されているため、軽油の小売価格は、インタンク価格、フリート価格、一般店頭価格の3層に分かれており、3階建てと呼ばれています。

  4. 流通

    輸送コストを削減するために精油所は北海道から沖縄にかけて国内に広く設置されています。精油所の蒸留装置から製造された軽油は、タンクローリーや内航船などを使用して、SS(サービス・ステーション)などの小売店に運ばれます。原油から灯油など特定の製品だけを製造することはできず、余った製品や足りない製品を調整するために業者間での転売(業転取引)が行われてきました。最近ではさらに系列外への製品の販売も増加しています。

  5. 変動要因

    軽油の小売価格は、俗にいう3階建てで、インタンク価格、フリート価格、一般店頭価格に分かれています。

    軽油は、気温や天候に需要が左右されるガソリンや灯油と違い、用途が主にディーゼルエンジン車の燃料であることから、ディーゼルエンジン車の保有台数や稼動状況が価格に大きな影響を与えます。近年では、貨物輸送の減少や、ガソリン価格の下落、ディーゼル排気ガス規制などの影響を受けて、ディーゼル車の保有台数は減少傾向にあります。ただ、季節的に輸送が増える年末や年度末には比較的需要が増加するため、価格も堅調に推移する傾向があります。

    軽油は原油から生産される石油製品であるため、当然原油価格の動向に影響を受けます。また、原油を輸入する際には、キロリットル当たり215円の原油関税と、2,040円の石油税が必要となります。さらに原油から製品への精製コストや、流通コスト、各段階での備蓄コストが必要となります。その上、地方税である軽油引取税がキロリットル当たり32,100円かかります(東京工業品取引所の価格には含まれません)。これらの石油関連の税収は、所得税、法人税、消費税に次ぐ第4位の規模のもので、今後の政策の変化が価格に多大な影響を与える可能性があります。

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